葬儀が終わったら喪主がやることは?大変な役所の手続きから名義変更まで期限順に解説

葬儀を終え、心身ともにお疲れの中、大変な手続きを前に途方に暮れていません?
喪主がやるべきことは、役所での手続きから金融機関や不動産の名義変更まで多岐にわたりますが、ご安心ください。
期限が迫るものから順にやるべきことを網羅したチェックリストをご用意しました。
このリストに沿って一つずつ進めれば、複雑で大変な手続きも必ず終わらせることができます。
1. 【公的手続き編】役所でやるべきことリストと期限

葬儀を終え、心身ともにお疲れのことと存じます。
しかし、悲しみに暮れる間もなく、故人のために行わなければならない公的な手続きが数多く残されています。
これらの手続きには期限が設けられているものが多く、放置してしまうと後々トラブルの原因になることも。
ここでは、役所で行うべき手続きを「いつまでに」、「どこで」、「何をすべきか」という観点で分かりやすく整理しました。
大変な時期だからこそ、一つずつ着実に進めていきましょう。
1.1 年金・健康保険に関する手続き
故人が受け取っていた年金を止めたり、健康保険の資格を喪失したりするための手続きが必要です。
これらは期限が短く設定されているため、優先的に対応しましょう。
加入していた制度によって手続きの窓口が異なるため、故人の保険証などで事前に確認しておくとスムーズです。
1.1.1 年金に関する手続き
故人が年金を受給していた場合、速やかに受給停止の手続きが必要です。
これを怠ると年金が支払われ続け、後で返還を求められることになります。
また、故人が受け取るはずだった未支給年金や、遺族が受け取れる遺族年金がある場合は、あわせて請求手続きを行いましょう。
なお、日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合、「年金受給権者死亡届」の提出は原則不要です。
| 手続き名 | 期限の目安 | 手続きの場所 |
|---|---|---|
| 年金受給権者死亡届の提出 | 厚生年金: 死亡後10日以内 国民年金: 死亡後14日以内 | 年金事務所、年金相談センター |
| 未支給年金の請求 | 死亡後5年以内 | 年金事務所、年金相談センター |
| 遺族年金の請求 | 死亡後5年以内 | 年金事務所、年金相談センター |
1.1.2 健康保険・介護保険に関する手続き
故人が加入していた健康保険や介護保険の資格喪失手続きと、保険証の返却を行います。
手続きをすると、葬儀費用の一部が「埋葬料」または「葬祭費」として支給される場合がありますので、忘れずに申請してください。
| 手続き名 | 期限の目安 | 手続きの場所 |
|---|---|---|
| 健康保険資格喪失届 | 死亡後14日以内 (国民健康保険・後期高齢者医療制度の場合) | 市区町村役場 |
| 介護保険資格喪失届 | 死亡後14日以内 | 市区町村役場 |
| 埋葬料・葬祭費の請求 | 死亡後2年以内 | 健康保険組合、市区町村役場など |
1.2 住民票・世帯主変更に関する手続き
死亡届を提出すると、故人の住民票は自動的に抹消されます。
しかし、故人が世帯主だった場合は、新しい世帯主を届け出る手続きが必要になることがあります。
故人が世帯主で、その世帯に15歳以上の方が2人以上残る場合は、死亡日から14日以内に「世帯主変更届」を提出する必要があります。
期限を過ぎると過料が科される可能性もあるため注意しましょう。
ただし、残された世帯員が1人だけの場合や、配偶者と15歳未満の子供のみといった場合は、新たな世帯主が明らかなため届出は不要です。
| 手続き名 | 期限の目安 | 手続きの場所 |
|---|---|---|
| 世帯主変更届 | 事実が発生した日から14日以内 | 市区町村役場 |
1.3 税金に関する手続き(準確定申告など)
故人の所得税や相続に関する税金の手続きも重要です。
特に準確定申告は期限が短いため、計画的に準備を進めましょう。
1.3.1 所得税の準確定申告
故人に一定以上の所得があった場合、相続人が代わりに所得税の申告と納税を行う「準確定申告」が必要です。
対象となるのは、故人が亡くなった年の1月1日から死亡日までの所得です。
申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内と定められています。
医療費控除などを適用することで、税金が還付されるケースもあります。
| 手続き名 | 期限の目安 | 手続きの場所 |
|---|---|---|
| 所得税の準確定申告 | 相続の開始を知った日の翌日から4か月以内 | 故人の住所地を管轄する税務署 |
2. 【名義変更編】金融資産や不動産の手続き

葬儀後の慌ただしい日々の中で、故人の財産に関する名義変更は、避けては通れない大切な手続きです。
特に金融資産や不動産は、私たちの生活に直結するため、手続きが遅れると思わぬトラブルにつながることも。
この章では、複雑で大変に思える名義変更の手続きを、種類ごとに分かりやすく解説していきますので、一つひとつ着実に進めていきましょう。
2.1 預貯金・株式など金融資産の名義変更
故人が遺した預貯金や株式は、相続が確定した後、名義変更や解約の手続きが必要です。
金融機関は口座名義人の死亡を知ると、トラブルを防ぐために口座を凍結します。
そうなると、入出金や引き落としが一切できなくなるため、速やかに手続きを始めることが大切です。
2.1.1 手続きの基本的な流れ
金融資産の名義変更は、一般的に以下の流れで進めます。
- 金融機関への連絡
まず、故人が口座を持っていた銀行や証券会社に連絡し、相続が発生したことを伝えます。今後の手続きについて案内を受け、所定の書類(相続手続依頼書など)を取り寄せましょう。 - 必要書類の準備
戸籍謄本や印鑑証明書など、金融機関から求められた書類を収集します。相続人が複数いる場合は、全員分の書類が必要になることもあるため、早めに準備を始めると安心です。 - 書類の提出と名義変更・払い戻し
準備した書類を金融機関の窓口に提出します。書類に不備がなければ、1~2週間ほどで故人の口座から預金が払い戻されたり、株式の名義が相続人の口座へ移管されたりします。
2.1.2 主な必要書類
金融機関や遺言書の有無によって必要書類は異なりますが、一般的に以下の書類を求められることが多いです。
不明な点は、必ず事前に金融機関へ確認しましょう。
| 書類の種類 | 主な内容・取得場所 |
|---|---|
| 金融機関所定の相続届 | 取引のあった金融機関から取り寄せます。 |
| 故人の出生から死亡までの戸籍謄本 | 故人の本籍地の市区町村役場で取得します。 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 各相続人の本籍地の市区町村役場で取得します。 |
| 相続人全員の印鑑証明書 | 各相続人の住所地の市区町村役場で取得します。 |
| 遺産分割協議書または遺言書 | 遺産分割協議で作成するか、故人が遺したものを準備します。 |
| 故人の通帳・キャッシュカード・株券など | 故人の遺品から探します。 |
2.1.3 手続きの注意点
株式や投資信託を相続する場合、相続人がその証券会社に自分名義の口座を開設する必要があります。
口座がない場合は、まず口座開設の手続きから始めましょう。
また、非上場の株式は手続きが異なるため、発行元の会社に直接問い合わせる必要があります。
2.2 土地・家など不動産の名義変更
土地や家といった不動産を相続した場合、法務局で名義を故人から相続人へ変更する「相続登記」の手続きが必要です。
この手続きは、これまで任意でしたが、法律が変わり、現在は義務となっています。
2.2.1 相続登記の義務化とは?
2024年4月1日から、不動産の相続登記が義務化されました。
これにより、不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。
正当な理由なくこの義務を怠ると、10万円以下の過料が科される可能性がありますので、注意が必要です。
このルールは、法律が施行される前に発生した相続にも適用されます。
2.2.2 手続きの流れと必要書類
相続登記は、対象となる不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。
手続きが複雑で不安な場合は、無理せず司法書士などの専門家に相談することも検討しましょう。
| 書類の種類 | 主な内容・取得場所 |
|---|---|
| 登記申請書 | 法務局のウェブサイトから書式をダウンロードして作成します。 |
| 故人の出生から死亡までの戸籍謄本 | 故人の本籍地の市区町村役場で取得します。 |
| 故人の住民票の除票または戸籍の附票 | 故人の最後の住所地の市区町村役場で取得します。 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 各相続人の本籍地の市区町村役場で取得します。 |
| 不動産を相続する人の住民票 | その相続人の住所地の市区町村役場で取得します。 |
| 遺産分割協議書または遺言書 | 遺産分割協議で作成するか、故人が遺したものを準備します。 |
| 固定資産評価証明書 | 不動産が所在する市区町村役場または都税事務所で取得します。 |
2.3 自動車の所有者名義変更
故人が自動車を所有していた場合、その自動車も相続財産となります。
使用を続けるにしても、売却や廃車にするにしても、まずは相続人への名義変更(移転登録)が必要です。
2.3.1 手続き場所と期限
手続きは、普通自動車であれば新しい所有者の住所地を管轄する「運輸支局」、軽自動車であれば「軽自動車検査協会」で行います。
法律(道路運送車両法)では、所有者が変わってから15日以内に名義変更を行うことが定められています。
2.3.2 主な必要書類
普通自動車と軽自動車では必要書類が一部異なります。
ここでは、普通自動車を単独で相続する場合の一般的な書類をご紹介します。
| 書類の種類 | 主な内容・取得場所 |
|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 通常、車内に保管されています。 |
| 故人の死亡が確認できる戸籍謄本 | 故人の本籍地の市区町村役場で取得します。 |
| 遺産分割協議書 | 相続人全員の実印を押印したものを用意します。 |
| 新しい所有者の印鑑証明書 | 発行後3ヶ月以内のものを住所地の市区町村役場で取得します。 |
| 新しい所有者の実印 | 申請書への押印に必要です。 |
| 新しい所有者の車庫証明書(自動車保管場所証明書) | 住所地を管轄する警察署で取得します(発行後おおむね1ヶ月以内のもの)。 |
2.3.3 自動車ローンが残っている場合の注意点
故人の自動車にローンが残っている場合、車検証の所有者欄がディーラーや信販会社になっていることがあります。
この場合、まずローン会社に連絡を取り、所有権を解除してもらう手続きが先に必要となりますのでご注意ください。
3. 【生活関連編】インフラやサービスの解約・名義変更

葬儀後の慌ただしい日々の中、役所での公的な手続きと並行して、故人が契約していた様々なサービスの見直しも必要になります。
電気やガスといったライフラインから、携帯電話、クレジットカードまで、その範囲は多岐にわたります。
これらの手続きを放置してしまうと、利用していないサービスにも関わらず料金が発生し続けてしまうため、大変ですが一つひとつ着実に進めていきましょう。
ここでは、生活に身近なサービスに絞って、手続きのポイントを分かりやすく解説します。
3.1 電気・ガス・水道などライフラインの手続き
電気・ガス・水道といったライフラインは、故人が一人暮らしだったのか、あるいは家族と同居していたのかによって手続きが異なります。
故人が一人暮らしだった場合は「解約」、家族が引き続きその住居で生活する場合は「名義変更」の手続きが必要です。
手続きをしない限り料金は発生し続けるため、なるべく早めに連絡しましょう。
ただし、遺品整理などでまだその住居を訪れる可能性がある場合は、作業が終わるタイミングに合わせて解約日を設定すると、電気が使えず困るといった事態を防げます。
連絡の際は、毎月の「検針票」や「請求書」を手元に用意しておくと、お客様番号がすぐに分かり手続きがスムーズに進みます。
| 種類 | 手続きの概要 | 主な連絡先 |
|---|---|---|
| 電気 | 契約している電力会社へ連絡します。電力自由化により様々な会社と契約している可能性があるため、請求書などで契約先を正確に確認しましょう。 | 東京電力、関西電力などの各電力会社、新電力会社(auでんき、ソフトバンクでんき等) |
| ガス | 都市ガスまたはプロパンガスの契約会社へ連絡します。ガスも自由化されているため、契約先の確認が必要です。 | 東京ガス、大阪ガスなどの各地域ガス会社、プロパンガス販売店 |
| 水道 | 各自治体の水道局へ連絡します。電気やガスと異なり、お住まいの地域を管轄する水道局が連絡先となります。 | 市区町村の水道局 |
3.2 携帯電話・インターネット回線の手続き
今や生活に欠かせない携帯電話やスマートフォン、インターネット回線も、忘れずに手続きが必要です。
これらの通信契約は、故人の契約を解除する「解約」のほか、家族が電話番号や契約内容を引き継ぐ「承継」という手続きを選べる場合があります。
ただし、格安SIM(MVNO)など事業者によっては承継ができず、解約のみの対応となることもあります。
手続きの際には、端末代金の分割払いが残っている場合、残額を一括で支払う必要があるケースが多いため注意が必要です。
また、故人が貯めたポイントなどは原則として失効してしまいます。
葬儀の連絡などで故人の携帯電話が必要な場合もあるため、すぐに解約せず、少し落ち着いてから手続きを進めるのがよいでしょう。
| 種類 | 手続きの概要 | 主な連絡先 | 必要な書類の例 |
|---|---|---|---|
| 携帯電話・スマートフォン | 契約を引き継ぐ「承継」か、契約を終了する「解約」を選択し、各キャリアショップや電話で手続きを行います。 | NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどの各携帯電話会社 | 死亡の事実がわかる書類(戸籍謄本など)、来店者の本人確認書類 |
| インターネット回線 | プロバイダーと回線事業者の両方に連絡が必要な場合があります。故人の預金通帳の引き落とし履歴などから契約先を確認しましょう。 | 各プロバイダー(OCN、So-netなど)、回線事業者(NTT東日本/西日本など) | 死亡の事実がわかる書類、契約者との関係がわかる書類など |
3.3 クレジットカードや各種サービスの解約
クレジットカードは、不正利用のリスクや年会費の発生を防ぐため、見つけ次第すみやかにカード会社へ連絡し、解約手続きを行いましょう。
カード名義人が亡くなっても自動的に解約されることはありません。
本会員が亡くなると、その会員に紐づく家族カードも利用できなくなります。
また、近年利用者が増えている動画配信や音楽配信などの「サブスクリプションサービス」も見落としがちなポイントです。
故人がどのようなサービスを契約していたか分からない場合は、銀行口座の引き落とし履歴やクレジットカードの利用明細を確認するのが有効な探し方です。
これらのサービスも自動では解約されないため、不要なものは一つずつ解約していく必要があります。
| 種類 | 手続きの概要 | 確認・注意すべき点 |
|---|---|---|
| クレジットカード | カード裏面に記載されている電話番号に連絡し、契約者が死亡した旨を伝えて解約します。 未払いの利用残高がある場合は、相続人が支払うことになります。 | 公共料金やサブスクリプションサービスなどの支払いに利用していないか確認が必要です。先に支払い方法の変更を済ませてから解約しましょう。 |
| NHK | 故人の住居に誰も住まなくなる場合は「解約」、家族が住み続ける場合は「名義変更」の手続きが必要です。 テレビが設置されている限り支払い義務は継続します。 | 解約の場合はNHKふれあいセンターへ電話連絡後、解約届を提出します。 名義変更は公式サイトでも手続き可能です。 |
| サブスクリプションサービス | 故人が利用していたサービスを特定し、各サービスの公式サイトやアプリから解約手続きを行います。ログインできない場合は、カスタマーサポートに連絡して事情を説明しましょう。 | Amazonプライム、Netflix、Hulu、Spotify、新聞の電子版など、多岐にわたるため、根気強く確認作業が必要です。 |
4. 【相続準備編】大変な手続きを始める前の基礎知識

葬儀が終わると、息つく間もなく相続という大きな手続きが始まります。
何から手をつけていいのか分からず、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
この章では、本格的な相続手続きに入る前に、まず知っておきたい3つの基礎知識を解説します。
大変な手続きを少しでもスムーズに進めるための準備として、ぜひお役立てください。
4.1 遺言書の捜索と検認手続き
相続手続きの第一歩は、故人が遺言書を残しているかを確認することです。
遺言書の有無によって、その後の手続きが大きく変わるため、何よりも先に遺言書を探すことが重要です。
遺言書には主に3つの種類があり、それぞれ特徴や探す場所が異なります。
| 遺言書の種類 | 特徴と主な捜索場所 |
|---|---|
| 自筆証書遺言 | 故人が自筆で作成した遺言書です。自宅の金庫や仏壇、机の引き出し、貸金庫などで保管されていることが多いです。2020年からは法務局で預かってもらえる制度も始まっています。 |
| 公正証書遺言 | 公証役場で公証人が作成に関与する遺言書です。原本は公証役場に保管されているため、最も確実性が高いと言えます。 平成元年以降に作成されたものであれば、全国どこの公証役場からでも検索が可能です。 |
| 秘密証書遺言 | 内容は秘密にしたまま、存在だけを公証役場で証明してもらう遺言書です。保管は自分で行うため、自筆証書遺言と同様の場所を探します。 |
自宅などで自筆証書遺言や秘密証書遺言を見つけた場合、絶対にその場で開封してはいけません。
これらの遺言書は、家庭裁判所で「検認」という手続きを受ける必要があります。
検認とは、相続人に対して遺言の存在と内容を知らせ、偽造や変造を防ぐための手続きです。
検認を受けずに遺言書を開封すると、5万円以下の過料に処される可能性があります。
一方、公正証書遺言や、法務局で保管されていた自筆証書遺言は検認が不要です。
4.2 相続人と相続財産の調査方法
遺言書が見つからなかった場合や、遺言書に記載のない財産がある場合は、法律に基づいて遺産を分けることになります。
そのためには、「誰が相続人になるのか(相続人の確定)」と「何を相続するのか(相続財産の確定)」を正確に調査する必要があります。
4.2.1 相続人の調査
相続人を法的に確定させるためには、故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本を含む)を取得する必要があります。
これらを読み解くことで、配偶者の有無、子の人数、親や兄弟姉妹の状況などが判明し、法的な相続人が誰であるかを確定できます。
これらの戸籍謄本は、後の不動産名義変更や預貯金の解約手続きでも必ず必要となる重要な書類です。
4.2.2 相続財産の調査
相続財産には、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金やローンなどのマイナスの財産も含まれます。
すべての財産を正確に把握することが、後のトラブルを防ぎ、相続放棄を検討する際の重要な判断材料となります。
主な財産の調査方法は以下の通りです。
| 財産の種類 | 主な調査方法 |
|---|---|
| 預貯金 | 通帳やキャッシュカード、金融機関からの郵便物を探します。 心当たりのある金融機関に問い合わせ、残高証明書を取得します。 |
| 不動産(土地・建物) | 権利証(登記識別情報通知)や、毎年送られてくる固定資産税の納税通知書を探します。 市区町村役場で「名寄帳」を取得すると、その市区町村内にある故人名義の不動産を一覧で確認できます。 |
| 有価証券(株式など) | 証券会社からの取引報告書や配当金の支払通知書を探します。 証券保管振替機構(ほふり)に問い合わせることで、故人が口座を持っていた証券会社を調べることも可能です。 |
| 生命保険 | 保険証券や保険会社からの郵便物を探します。死亡保険金は厳密には相続財産ではありませんが、相続税の計算に含まれる場合があります。 |
| 借金・ローン | 契約書や利用明細、金融機関からの督促状などを探します。 故人の信用情報を信用情報機関(JICC、CIC、KSC)に問い合わせることで、借入状況を網羅的に確認できます。 |
4.3 困ったときに相談できる専門家
相続手続きは多岐にわたり、法律や税金の専門知識が求められる場面も少なくありません。
ご自身ですべてを行うのが難しいと感じたり、相続人間で意見が対立したりした場合は、無理をせずに専門家の力を借りるのが賢明です。
手続きが複雑で手に負えないと感じたら、早めに専門家へ相談しましょう。
相談内容に応じて、頼りになる専門家は異なります。
| 専門家 | 主な相談内容 |
|---|---|
| 弁護士 | 遺産の分け方で相続人同士が揉めている(遺産分割協議の不調)、遺言の内容に納得がいかないなど、法的なトラブル全般の交渉や代理を依頼できます。 |
| 司法書士 | 土地や建物など、不動産の名義変更(相続登記)の専門家です。 遺産分割協議書の作成や、相続放棄の申述書作成なども依頼できます。 |
| 税理士 | 相続財産の総額が基礎控除額を超える場合に必要な、相続税の申告手続きを依頼できます。 相続税の節税対策についても相談可能です。 |
| 行政書士 | 遺産分割協議書の作成、自動車の名義変更、預貯金の解約手続きなど、争いのない書類作成や手続きの代行を依頼できます。 |
| 信託銀行など | 戸籍収集から財産調査、遺産分割協議書の作成、各名義変更まで、相続に関する一連の手続きをまとめて代行する「遺産整理業務」を依頼できます。 |
どの専門家に相談すればよいか分からない場合は、まず司法書士や行政書士、あるいは信託銀行の無料相談などを利用して、状況を整理してもらうのも一つの方法です。
5. よくある質問(Q&A)
葬儀後、役所での手続きは何を最優先に行うべきでしょうか?
まずは期限が「14日以内」と短いものを優先しましょう。
「年金受給権者死亡届」や「国民健康保険の資格喪失届と保険証の返却」「世帯主変更届」などです。
葬儀後、役所の手続きの中でも特に急を要するため、早めの対応をおすすめします。
葬儀後、役所の手続きに行く際、必ず持参すべきものは何ですか?
故人様の年金手帳や保険証の返却物に加え、窓口に行く方の本人確認書類、印鑑、戸籍謄本、喪主様名義の通帳が必要です。
葬儀後、役所の手続きを一度で終えられるよう、事前に自治体のホームページやお悔やみの手引き等で必要な持ち物をしっかり確認しておくと安心です。
葬儀後、役所の手続きで受け取れる給付金などはありますか?
故人様が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合、葬儀を行った喪主様に「葬祭費(3〜7万円程度)」が支給されます。
申請期限は葬儀の翌日から2年です。
葬儀後、役所の手続きを行う際に、窓口で忘れずに申請することをおすすめします。
6. まとめ

大切な方を亡くされ、心身ともにおつらい中、葬儀後の手続きは本当に大変ですよね。
役所での手続き、金融資産や不動産の名義変更など、期限が設けられているものも多く、何から手をつけてよいか戸惑う方も少なくありません。
この記事でご紹介したリストを参考に、まずはご自身の状況と照らし合わせ、優先順位をつけて一つひとつ進めていきましょう。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることも大切です。
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