夜間に家族が亡くなったらどうする?深夜・早朝の対応と安置場所の確保手順

大切なご家族との急なお別れは、どのような状況であっても深く心が動揺するものです。
それがもし「深夜」や「早朝」であった場合、「病院から早く退院するように言われたが、こんな時間に対応してくれる葬儀社はあるのか」、「まずは誰に、どう連絡すればいいのか」と、パニックに陥ってしまう方は少なくありません。
本記事では、これから葬儀やご家族の看取りを控えている皆様へ向けて、夜間にご家族が亡くなられた場合の具体的な行動手順、病院や警察での対応。
そして最も重要となる「安置場所の確保」について、葬儀の専門的な知見に基づき、論理的かつ丁寧にご説明いたします。
いざという時に慌てず、故人様とのお別れの時間を大切にするための事前準備としてお役立てください。
1. 夜間に家族が亡くなった直後の行動手順(場所別)

ご家族が亡くなられた場所によって、まず取るべき行動は大きく異なります。
深夜であっても対応すべき初動を間違えると、その後の手続きがスムーズに進まなくなるため注意が必要です。
1-1. 病院で亡くなった場合(最も一般的なケース)
病院で息を引き取られた場合、医師による死亡確認が行われ、「死亡診断書」が発行されます。
深夜であっても病院のスタッフがエンゼルケア(ご遺体の清拭や処置)を行ってくれます。
しかし、病院の霊安室はあくまで一時的なお預かりの場所です。
通常、死後2〜3時間以内にはご遺体を病院から移動(搬送)させるよう求められます。
そのため、深夜であっても速やかにご遺体を搬送・安置してくれる葬儀社を手配しなければなりません。
1-2. 自宅で亡くなった場合(療養中の場合)
ご自宅で訪問診療や在宅介護を受けており、かかりつけ医がいる場合は、まずは「かかりつけ医(訪問看護ステーション)」へ連絡します。
深夜であっても、事前に取り決めがある場合は医師が駆けつけ、死亡確認を行って死亡診断書を発行します。
この場合、ご遺体を動かす必要はありませんので、その後に葬儀社へ連絡し、今後の流れを相談します。
1-3. 自宅で亡くなった場合(突然死・孤独死の場合)
かかりつけ医がいない、あるいは事故や急病などで突然亡くなられた場合は、絶対に遺体を動かさず、すぐに「119番(救急)」または「110番(警察)」に連絡してください。
警察が介入した場合、事件性の有無を確認するための「検視」が行われます。
検視が終わるまではご遺体に触れることも、葬儀社が搬送することもできません。
検視後、警察医によって「死体検案書(死亡診断書と同等の書類)」が発行されてから、葬儀社へ引き渡しとなります。
2. 最優先課題:ご遺体の「安置場所」の決定

病院からご遺体の移動を求められた際、最も重要なのが「どこに安置するか」を決めることです。
日本の法律(墓地、埋葬等に関する法律)では、死後24時間は火葬してはならないと定められているため、必ずどこかでご安置をする必要があります。
ご自宅での安置(自宅安置)
住み慣れたご自宅に故人様を連れて帰る、最も伝統的な方法です。
- メリット:ご家族が時間を気にせず、ゆっくりと故人様に寄り添うことができます。故人様も住み慣れた家に戻ることができ、安心感があります。
- デメリット:マンションなどの場合、エレベーターにご遺体を乗せられるか(ストレッチャーが入るか)の確認が必要です。また、ご遺体の状態を保つためにドライアイスの処置が必要となり、季節によっては室温管理(エアコンを低く設定し続けるなど)の負担がかかります。
葬儀社の安置施設での安置(施設安置)
近年、住宅事情などにより増えているのが、葬儀社が保有する専用の安置所や、民間の遺体安置所(遺体ホテル)を利用する方法です。
- メリット:24時間体制で適切な温度管理が行われており、衛生面での心配がありません。マンションの規約やご近所の目を気にする必要もありません。
- デメリット:施設によっては、面会時間に制限がある(夜間の面会は不可など)、または面会そのものができない場合があります。また、安置施設を利用するための施設使用料が1日単位で発生します。
【専門家からのアドバイス】
深夜に亡くなられ、ご自宅の受け入れ準備(布団の用意や片付け)が間に合わない場合は、「ひとまず葬儀社の安置施設でお預かりしてもらい、翌日以降の葬儀の打ち合わせ時に詳細を決める」という選択も可能です。
無理をして深夜に自宅へ搬送する必要はありません。
3. 夜間・深夜における葬儀社の探し方と依頼のポイント

「深夜に葬儀社に電話をしても繋がるのだろうか」と不安に思うかもしれませんが、ほとんどの葬儀社は365日24時間対応しています。
深夜2時や3時であっても、遠慮なく電話をして問題ありません。
3-1. 病院から紹介された葬儀社は断っても良い
病院で亡くなった場合、病院側から提携している葬儀社を紹介されることがよくあります。
パニックになっているとそのまま依頼してしまいがちですが、病院指定の葬儀社は必ずしも依頼しなければならないわけではありません。
「お迎え(搬送)だけ」をその葬儀社に依頼し、その後の葬儀自体は別の本命の葬儀社に依頼することも可能です。
もし事前に決めている葬儀社がある場合は、「手配済みの葬儀社がありますので」と丁重にお断りしても全く失礼にはあたりません。
3-2. 深夜の電話で葬儀社に伝えるべき必須事項
深夜に葬儀社へ連絡する際は、気が動転していることが多いものです。
以下の情報を事前にメモしておくと、スムーズに手配が進みます。
- 亡くなった方の氏名・ご家族(お電話口の方)の氏名と連絡先
- 現在ご遺体がある場所(病院名、病棟、施設名、住所など)
- 希望する安置先(自宅か、葬儀社の施設か)
- お迎えにきてほしい時間(病院から指定された時間など)
3-3. 葬儀社選びで失敗しないための事前相談(生前相談)の推奨
深夜にゼロから葬儀社を探すのは、精神的にも時間的にも大きな負担となります。
料金トラブルを防ぎ、ご家族の希望に沿ったお別れをするためには、元気なうちから複数社の資料を取り寄せ、見積もりを比較しておく「事前相談」が非常に有効です。
4. 深夜から翌日にかけての手続きと流れ(地域・自治体ごとの違い)
ご遺体の安置が完了すると、一息つく間もなく、翌日から具体的な葬儀の打ち合わせや役所への手続きが始まります。
4-1. 死亡届の提出と火葬許可証の取得
医師から受け取った「死亡診断書(または死体検案書)」の左半分は、役所へ提出する「死亡届」になっています。
これに必要事項を記入し、市区町村の役場へ提出することで「火葬許可証」が発行されます。
死亡届の提出は、原則として死亡の事実を知った日から7日以内と定められていますが、火葬許可証がないと火葬・葬儀が行えないため、通常は安置後速やかに(当日または翌日に)提出します。
4-2. 自治体による夜間・休日窓口の活用事例
手続きを行う役所は、全国どの自治体でも基本的な法律に則っていますが、細かな窓口の運用は異なります。
多くの自治体では、夜間や土日祝日であっても、市役所の「時間外窓口(当直室)」で死亡届の受領を行っています。
ただし、時間外窓口ではあくまで「預かり」となり、火葬許可証の即時発行ができない場合や、関連する保険・年金の手続きは翌開庁日に行う必要があるなど、自治体ごとのルールが存在します。
多くの場合、これらの複雑な役所手続き(死亡届の提出と火葬許可証の受け取り)は、依頼した葬儀社が代行してくれますのでご安心ください。
4-3. 親族・関係者への訃報の連絡
深夜や早朝に亡くなられた場合、ごく近い親族(親、子、兄弟姉妹)には時間を問わず電話で連絡を入れます。
しかし、友人や知人、勤務先などへの連絡は、深夜や早朝は避けるのがマナーです。
翌朝の常識的な時間帯(午前8時以降など)になってから、まずは「亡くなった事実」を伝えます。葬儀の日程や場所については、葬儀社との打ち合わせで確定した後に、改めて連絡(または訃報案内を送信)するようにしましょう。
よくある質問(Q&A)
深夜2時に病院で亡くなりました。こんな時間に葬儀社に電話をしても迷惑ではありませんか?
全く迷惑ではありません。
ほとんどの葬儀社は「24時間365日」の対応窓口を設けており、深夜・早朝の搬送に慣れた専門スタッフが待機しています。
病院から退院を急かされている場合は、時間を気にせず速やかにご連絡ください。
自宅で急死し、警察が来ました。葬儀社はいつ呼べばいいですか?
警察による状況確認や検視が行われている間は、ご遺体に触れることができません。
検視が終わり、警察から「葬儀社を手配してください」、「死体検案書を発行します」という許可が出てから葬儀社へ連絡してください。
ただし、「現在警察が入っているが、終わった後の搬送をお願いしたい」と、事前に葬儀社へ相談しておくことは可能です。
病院から紹介された葬儀社に「搬送だけ」をお願いすることは可能ですか?
可能です。
深夜で自ら葬儀社を探す余裕がない場合、病院指定の葬儀社に「自宅(または安置所)までの搬送のみ」を依頼し、その後の葬儀については別の葬儀社を探すという形でも問題ありません。
その際は、搬送費用のみを精算することになります。
安置する際に用意しておくべきものはありますか?
ご自宅に安置する場合は、ご遺体を寝かせるためのお布団(敷布団、掛け布団、枕)をご用意ください。
シーツは清潔なものが望ましいです。
また、神棚がある場合は、半紙を貼って「神棚封じ」を行います。
施設に安置する場合は、特別に用意するものはありません。
まとめ

ご家族が夜間に亡くなられた場合、悲しみの中で多くの決断を迫られることになります。
まずは「病院や警察の指示に従うこと」、そして「24時間対応の葬儀社に連絡し、安置場所を確保すること」の2点が、初動における最も重要なポイントです。
深夜であっても専門家である葬儀社がしっかりとサポートしてくれますので、決してパニックになる必要はありません。
いざという時に慌てず、故人様との最期の時間を大切に過ごせるよう、本記事でお伝えした流れを頭の片隅に置いていただき、可能であればお時間のある時に「事前相談」を活用してご家族で話し合っておくことを強くお勧めいたします。
適切な準備が、後悔のないお見送りへと繋がります。
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